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【訃報】 万愛花さんご逝去

国際公聴会や女性戦犯法廷でも証言された中国人の日本軍性暴力被害者・万愛花(Wan Aihua)さんが9月4日、亡くなられました。83歳でした。
以下はこれまで支援してこられた山西省・明らかにする会共同代表である石田米子さんからの報告です。






              万愛花さん

 中国の日本軍性暴力被害者であり、正義と尊厳を取り戻すために闘い続けた万愛花(Wan Aihua)大娘(ダーニャン)が、本日9月4日午前0時45分、太原市内の病院で逝去されました。満83歳(数え年85歳)でした。
 万愛花大娘は1992年、東京で行われた国際公聴会で、中国人の日本軍性暴力被害者として初めて世界に向けて被害を訴えたことで、国際的にもよく知られています。
1998年、他の9人の原告とともに性暴力損害賠償請求訴訟を起こし、証言のために何度も来日しました。また2000年に東京で開かれた女性国際戦犯法廷でも原告として証言しました。多くの方が、法廷や集会で証言し、発言した万大娘の姿と言葉を、強い印象で記憶にとどめておられると思います。
 万愛花大娘は多くの病をかかえ、たびたび入院しながら責任感と気魄で闘って来られました。
昨年春、脳梗塞を起こして入院、その後はほぼ病院生活でした。
脳梗塞を続発して麻痺の範囲が広がりましたが、認識も意思も終始明確でした。
 この8月26日、山西省・明らかにする会の訪中団メンバーがお見舞いに行った時は、すっかり痩せて弱られ、声も小さく、お話もままならなかったとはいえ、「必ず結論を得てほしい。日本政府に圧力をかけて解決を要求してほしい」「頑張って(闘いを)放棄しないで」と、私たちに思いをしっかり託されました。
 万愛花大娘ご逝去の悲しいお知らせと共に、なんども言葉が途切れながら託された万大娘のこの思いを、みなさまにお伝えいたします。
                  
山西省・明らかにする会(文責:石田米子)


【資料】万愛花さんの被害証言から「提供:山西省・明らかにする会」





              
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Author:「慰安婦」問題にとりくむ福岡ネットワーク
私たちは「慰安婦」被害者に20年あまり前に出会い、その被害の深刻さに衝撃を受けました。私たちは被害者が生存中に「解決」したいと、さまざまな道を探りながら活動し続けてきました。今も大きな課題として残る「慰安婦」問題を多くの人に分かりやすく伝え、今後このような性暴力を起さないために私たちはブログを立ち上げました。

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河野談話全文

慰安婦関係調査結果発表に関する河野内閣官房長官談話  いわゆる従軍慰安婦問題については、政府は、一昨年12月より、調査を進めて来たが、今般その結果がまとまったので発表することとした。  今次調査の結果、長期に、かつ広範な地域にわたって慰安所が設置され、数多くの慰安婦が存在したことが認められた。慰安所は、当時の軍当局の要請により設営されたものであり、慰安所の設置、管理及び慰安婦の移送については、旧日本軍が直接あるいは間接にこれに関与した。慰安婦の募集については、軍の要請を受けた業者が主としてこれに当たったが、その場合も、甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、更に、官憲等が直接これに加担したこともあったことが明らかになった。また、慰安所における生活は、強制的な状況の下での痛ましいものであった。  なお、戦地に移送された慰安婦の出身地については、日本を別とすれば、朝鮮半島が大きな比重を占めていたが、当時の朝鮮半島は我が国の統治下にあり、その募集、移送、管理等も、甘言、強圧による等、総じて本人たちの意思に反して行われた。  いずれにしても、本件は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題である。政府は、この機会に、改めて、その出身地のいかんを問わず、いわゆる従軍慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し心からお詫びと反省の気持ちを申し上げる。また、そのような気持ちを我が国としてどのように表すかということについては、有識者のご意見なども徴しつつ、今後とも真剣に検討すべきものと考える。  われわれはこのような歴史の真実を回避することなく、むしろこれを歴史の教訓として直視していきたい。われわれは、歴史研究、歴史教育を通じて、このような問題を永く記憶にとどめ、同じ過ちを決して繰り返さないという固い決意を改めて表明する。  なお、本問題については、本邦において訴訟が提起されており、また、国際的にも関心が寄せられており、政府としても、今後とも、民間の研究を含め、十分に関心を払って参りたい。(1993年8月4日、外務省ウェブサイトより

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