少女像を守る学生たちとの対話



韓国をよく旅行されるA・Hさんから寄稿していただきました。




今回は「慰安婦」問題とは関係のない訪韓だったのですが、韓国人の友人が少女像の前で座り込みをして、「少女像の撤去反対」を訴えている学生グループを紹介してくれるというので、木曜日の夕方(2月11日)、急きょ少女像前に行ってきました。


私が行った日は12、3名の学生が座り込みをしており、年齢は19~23歳、リーダーは23歳の女子大学生でした。
最近、ソウルの日本大使館(現在は仮の事務所)に男性が「12.28合意を取り消せ!」と怒鳴り込むことがあり、どうやら彼女もその場にいたようであり、40数時間警察に拘束されたこともあるようです。
とはいえ、どの学生も「運動に慣れている」ような印象は受けませんでした。一人一人に確認したわけではありませんが、「慰安婦」問題についても勉強中のような印象を受けました。

「日本は一度も謝罪も賠償もしていない」と言っており、それはどんな意味での「一度も」なのか、ひっかかるものを感じましたし、日本政府に謝罪を求めるプラカードなどと一緒に、アン・ジュングンの大きなプラカードが飾ってあったのも気になりました。

日本人は12.28合意をどう解釈しているのかと質問されたので、この問題に関心がある人たちは怒っている。しかし、多くの市民は残念ながらそうではなく、これで問題が解決したと受け取っていると説明しました。

ただ、学生たちと話しながら、そばを通る人たちの反応を見ていると、笑顔で「ファイティン!(がんばれ!)」みたいなポーズをする人もいれば、露骨に顔をしかめ、学生たちの座り込みに批判的であるような人もいました。

この日、通訳をしてくれたのは韓国人の男性と結婚してこちらに住んでいるという、私と同世代の女性二人で(一人は在日コリアン、もう一人は日本人)、特に日本人の方の女性は最近になって「慰安婦」問題に関心を持つようになったというので、実際のところ韓国国内での12.28合意に対する反応はどうかと聞いてみました。
そしたら、確かにニュースでは頻繁に取り上げられているそうですが、彼女の周りでは一度も話題に上ったことはなく(日本人である彼女に気を使ってくれている部分もあるのでしょうが)、正直市民の関心は高いとは言えない。韓国も経済格差が広がって、日々の生活の糧を得るので精一杯で、社会や政治に関心のない人が増えている...との返事でした。

座り込みをしている学生たちの中には、日本語が少しだけ話せる子も何人かおり、「日本が嫌いだからこんなことをしているんではないんです」と、日本語で私に伝えてくれました。私も下手な韓国語で「わかっていますよ」と答えました。
できれば、「慰安婦」問題をナショナリズムに還元せず、今後広い視座を持ってくれればと願います。特に男子学生はこれから兵役に行くでしょうから、その時に軍隊と性暴力の関係性について、自分も加害者の側に回るかも知れない可能性について考えてくれればと、個人的には思います。
(A・H)



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Author:「慰安婦」問題にとりくむ福岡ネットワーク
私たちは「慰安婦」被害者に20年あまり前に出会い、その被害の深刻さに衝撃を受けました。私たちは被害者が生存中に「解決」したいと、さまざまな道を探りながら活動し続けてきました。今も大きな課題として残る「慰安婦」問題を多くの人に分かりやすく伝え、今後このような性暴力を起さないために私たちはブログを立ち上げました。

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河野談話全文

慰安婦関係調査結果発表に関する河野内閣官房長官談話  いわゆる従軍慰安婦問題については、政府は、一昨年12月より、調査を進めて来たが、今般その結果がまとまったので発表することとした。  今次調査の結果、長期に、かつ広範な地域にわたって慰安所が設置され、数多くの慰安婦が存在したことが認められた。慰安所は、当時の軍当局の要請により設営されたものであり、慰安所の設置、管理及び慰安婦の移送については、旧日本軍が直接あるいは間接にこれに関与した。慰安婦の募集については、軍の要請を受けた業者が主としてこれに当たったが、その場合も、甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、更に、官憲等が直接これに加担したこともあったことが明らかになった。また、慰安所における生活は、強制的な状況の下での痛ましいものであった。  なお、戦地に移送された慰安婦の出身地については、日本を別とすれば、朝鮮半島が大きな比重を占めていたが、当時の朝鮮半島は我が国の統治下にあり、その募集、移送、管理等も、甘言、強圧による等、総じて本人たちの意思に反して行われた。  いずれにしても、本件は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題である。政府は、この機会に、改めて、その出身地のいかんを問わず、いわゆる従軍慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し心からお詫びと反省の気持ちを申し上げる。また、そのような気持ちを我が国としてどのように表すかということについては、有識者のご意見なども徴しつつ、今後とも真剣に検討すべきものと考える。  われわれはこのような歴史の真実を回避することなく、むしろこれを歴史の教訓として直視していきたい。われわれは、歴史研究、歴史教育を通じて、このような問題を永く記憶にとどめ、同じ過ちを決して繰り返さないという固い決意を改めて表明する。  なお、本問題については、本邦において訴訟が提起されており、また、国際的にも関心が寄せられており、政府としても、今後とも、民間の研究を含め、十分に関心を払って参りたい。(1993年8月4日、外務省ウェブサイトより

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