6.27 実行委員会からのアピール



6月27日の集会はおかげさまで170名を超える参加者があり、時代の不穏な動きに対する緊張と立ち向かう勇気を感じることができる集会となりました。
当日出した実行委員会のアピールです。



実行委員会からのアピール


本日の集会で、中国とインドネシアの日本軍による性的被害者たちについて知る機会を持ちました。70年前に終わった日本の侵略戦争の被害者たちの多くは、戦後もトラウマを抱えたつらい人生を送り、日本国による謝罪も償いもないまま亡くなっています。
日本国憲法9条は戦争で肉親を失い、傷ついた日本人自身が強く求め、守ってきました。そして二度と侵略戦争をしない、被害者を出さないという近隣諸国民への誓いの宣言でもありました。にもかかわらず今の国会では中国を仮想敵視した憲法違反の安保法制が審議されています。今極めて危険な分かれ道に日本社会は立っています。

こうした転換を安倍首相は「積極的平和主義」としてアピールする70年談話を8月15日に出そうとしています。しかし当初予定していた政府の公式な談話として閣議決定をせず、安倍首相の個人的な談話に変更することになりそうです。背景には安保法制への国民的な疑惑と批判が高まり、9月一杯まで延長された安全保障法案の審議に影響が出ることへの恐れと、与党公明党との間で歴史認識を巡る隔たりがあることのようです。おそらく、村山談話と歴史認識が異なる安倍首相の独自色を出しながら、「積極的な平和主義」を展開したい思惑があるのでしょう。加害の事実を認めて被害者たちに謝罪をする政府談話でないならば、談話を出さない方がよっぽどましです。「いっそ談話をやめてしまえ」という声を上げていこうではありませんか。

こうした中で、今後の「慰安婦」問題の解決にとって大きな動きが出てきています。
先日の6月22日は日韓国交回復50周年の日でした。首脳会談が4年間近くも開かれていない最悪の事態に陥っている両国関係の改善を図るために、この間日韓局長級会議が積み上げられてきました。当日は朴クネ大統領、安倍首相がそれぞれの大使館主催の記念式典に出席し、両国の関係改善をアッピールし、首脳会談の早期実現に意欲を示しました。日韓関係改善のカギを握るのは「慰安婦」問題の解決です。一部の新聞報道によると、韓国側は日本軍が作った慰安所で重大な人権侵害があったとの事実認識で首相が謝罪すること、日本大使による元「慰安婦」への謝罪と政府出資による金銭を元「慰安婦」に支給することが解決の条件としています。
一方日本側は、安倍首相の謝罪と責任に関する言及が含まれた声明発表と、「慰安婦」被害者への財政支援をするとしたうえで、「性奴隷」という表現をやめること、ソウルの日本大使館前の少女像の撤去、水曜デモの停止などを要求しているようです。  
この報道が事実であるとしたら、「性奴隷」という表現を嫌うことや、「財政支援」と言う表現に見られるように、日本政府側に加害の認識が不十分であると言わざるを得ません。被害者が何より求めているのは、重大な人権侵害にあったという事実を加害者側が誠実に認めることです。ともあれ日韓の間で慰安婦問題の解決に向けた協議が始まりました。いまだ合意に向けての隔たりがあり、それを今後どのように詰めていくのかを私たち日本市民も注目し、声を上げていかなければならないと思います。

 関釜裁判の原告3人の中2人が亡くなり、生存中の李順徳さんもいまは病床で意識がない有様です。韓国で名乗出た被害者237名中生存者は50名を切りました。他の国の被害者たちもそう変わらない状態でしょう。被害者がまだ生存していて、被害者との和解が可能な時間は本当に限られてきました。
安倍内閣は日韓首脳会談の実現と、「慰安婦」問題の解決に向けて誠実な取り組みをすることがきわめて大事です。国際社会に約束した河野談話の継承の立場に立ち、かつアジア女性基金で解決できなかった反省に立つならば被害者側の求める加害事実を明確にした謝罪と補償による解決に踏み出すべきです。

安倍首相は談話を取りやめること
安保法制を取り下げ、中国を敵視する「積極的平和主義」への転換をしないこと。
「慰安婦」問題の解決により、被害者たちと周辺国との和解と平和共存の外交に踏み出すこと。

以上を求めて今後の活動を実行委員会で検討していきます。みなさまも共に声を上げていきましょう。


2015年6月27日
                 戦後70年企画実行委員会


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 「慰安婦」問題にとりくむ福岡ネットワーク

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Author:「慰安婦」問題にとりくむ福岡ネットワーク
私たちは「慰安婦」被害者に20年あまり前に出会い、その被害の深刻さに衝撃を受けました。私たちは被害者が生存中に「解決」したいと、さまざまな道を探りながら活動し続けてきました。今も大きな課題として残る「慰安婦」問題を多くの人に分かりやすく伝え、今後このような性暴力を起さないために私たちはブログを立ち上げました。

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河野談話全文

慰安婦関係調査結果発表に関する河野内閣官房長官談話  いわゆる従軍慰安婦問題については、政府は、一昨年12月より、調査を進めて来たが、今般その結果がまとまったので発表することとした。  今次調査の結果、長期に、かつ広範な地域にわたって慰安所が設置され、数多くの慰安婦が存在したことが認められた。慰安所は、当時の軍当局の要請により設営されたものであり、慰安所の設置、管理及び慰安婦の移送については、旧日本軍が直接あるいは間接にこれに関与した。慰安婦の募集については、軍の要請を受けた業者が主としてこれに当たったが、その場合も、甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、更に、官憲等が直接これに加担したこともあったことが明らかになった。また、慰安所における生活は、強制的な状況の下での痛ましいものであった。  なお、戦地に移送された慰安婦の出身地については、日本を別とすれば、朝鮮半島が大きな比重を占めていたが、当時の朝鮮半島は我が国の統治下にあり、その募集、移送、管理等も、甘言、強圧による等、総じて本人たちの意思に反して行われた。  いずれにしても、本件は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題である。政府は、この機会に、改めて、その出身地のいかんを問わず、いわゆる従軍慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し心からお詫びと反省の気持ちを申し上げる。また、そのような気持ちを我が国としてどのように表すかということについては、有識者のご意見なども徴しつつ、今後とも真剣に検討すべきものと考える。  われわれはこのような歴史の真実を回避することなく、むしろこれを歴史の教訓として直視していきたい。われわれは、歴史研究、歴史教育を通じて、このような問題を永く記憶にとどめ、同じ過ちを決して繰り返さないという固い決意を改めて表明する。  なお、本問題については、本邦において訴訟が提起されており、また、国際的にも関心が寄せられており、政府としても、今後とも、民間の研究を含め、十分に関心を払って参りたい。(1993年8月4日、外務省ウェブサイトより

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